情報漏洩防止対策

■情報漏洩事件の発生状況

過去に派遣社員(業務委託先社員含む)が関与した情報漏洩事件(一部)
2012年 N社(通信販売) 3人分 サービスセンターに派遣されていた元派遣社員が、携帯電話の契約者の自宅電話番号を不正入手し、1件につき1万数千円で調査業者に漏えい。元派遣社員はサーバーにアクセスするためのIDなどを与えられており、端末から契約者の個人情報を不正に入手していたとみられる。
2011年 E社(通信販売) 7人分 会員情報の登録や苦情相談の対応をしていた元派遣社員が、以前勤務していた通信販売会社のサーバーに、会員7人のIDとパスワードを使って不正に接続し、このうち6人を退会処理。「自分の苦労を理解してくれなかった会社を困らせてやろうと思った」とのこと。
2011年 G社(ゲーム会社) 130万人分 元派遣社員が、派遣期間終了直前にゲームサーバー内に不正なファイルを仕込み、退職後自分のPCからサーバーに不正に接続。ユーザーの利用履歴などを改竄し、業務を妨害した。「一生懸命頑張ったのに能力を認めてくれなかったので、嫌がらせをした」とのこと。
2010年 M社(情報通信) 10万件 派遣社員が個人情報等が記録されたノートパソコンを入れた鞄を帰宅途中に紛失した。
2010年 R社(サイト運営) 46万件 派遣社員が配属後2週間で会員情報を持出し、名簿業者11社に販売していた。 
2008年 B省(行政機関) 秘匿情報 委託先に勤務する派遣社員が、秘匿情報を記録した外付けハードディスクを盗み出した。
2007年 D社(印刷会社) 864万件 業務委託先の元社員が記録媒体を用いて個人情報を持出し、一部を詐欺グループに売却した。
2007年 D社(携帯販売) 340人分 販売会社の派遣社員が業務中に不正検索し、顧客情報を探偵事務所等に漏らした。
2007年 S社(カード会社) 24人分 派遣社員2名が情報端末を使って個人信用情報機関の情報の一部を不正に取得し、外部に流出させていた。
2006年 S局(行政機関) 42人分 届出書類のデータ入力業務に従事していた派遣社員が、同級生の情報を業務目的以外で閲覧していた。
2004年 Y社(情報通信) 452万人分 派遣社員が顧客情報データベースにアクセスし顧客情報を入手し、Y社に対し恐喝を行った。
2004年 D社(通信機器) 178人分 派遣社員が販売店や家電量販店で入手した顧客情報を書き写し、詐欺グループに売却した。

派遣スタッフの活用は情報管理上の不安要素なのか!?

過去に発生した情報漏洩事件の多くは内部犯行によるものと言われており、各企業は情報管理に関する社員管理に力を注いでいます。しかし、自社社員でない派遣スタッフにまで社員管理を行うには難しい面があります。更に派遣スタッフは臨時的・一時的雇用が原則の為、一般的に会社への帰属意識が低いと言われています。このため、派遣スタッフの活用に対して情報漏洩防止の観点からモラル面の不安を感じている企業が増えてきています。

■個人情報・企業機密管理体制は人材派遣会社の責務

取り返しのつかない事態に

ひとりの派遣スタッフが起こした情報漏洩事件は、そのスタッフを派遣した人材派遣会社と情報の流出元となった派遣先の社会的信用を失墜させるだけでなく、人材派遣業そのものに対する社会的信用を低下させます。

こういった信用問題に加えて、損害賠償等の補償問題やシステム変更に伴うコストなどの金銭的な問題も、直接的に大きなダメージとなります。

いつ当事者になるかもしれないというリスク

「うちのスタッフは絶対に大丈夫」と言い切れる人材派遣会社があるでしょうか? 当事者になるかもしれないというリスクを認識し、防止のための方策を講じなければなりません。

■最大の対策はスタッフ教育

発生させたらアウト! だからこそ重要な未然防止への取り組み

人材派遣会社が取り得る最大の対策はスタッフ教育と、その基盤となる規程整備です。規程に基づき情報漏洩防止のための教育を行い、必要に応じて誓約書の提出を義務付けることでモラルを高め、情報漏洩防止を図らなければなりません。

人材派遣会社にできることには限界も…

残念ながら、スタッフ教育や誓約書の提出による防止策は万能ではありません。これは派遣スタッフに限らない事ですが、悪意を持った人間には抑止力となりません。実際に、上記でご紹介したR社の事件では配属後2週間で犯行に及んでいます。このような事件を起こさないためには、情報へのアクセス管理と権限の制限を行い、物理的に漏洩が不可能となるような対策が必要です。これは、派遣先と派遣会社が協力して取り組まなければならない課題といえます。

また、例えば派遣就業先で持ち物検査を実施する場合などは、派遣元の就業規則でその協力義務を定めておく必要もあるでしょう。

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